副印鑑表示の廃止

2014年7月29日
金融機関における預金業務のオンライン化が開始され、取引店以外における預金の払戻しが取扱われ始めて以降、預金通帳内には副印鑑(届出印と同一の印影)が表示され、取引店以外の窓口においても、副印鑑と払戻請求書にある印影とを照合して払戻請求者と預金者の同一性を確認していた。
http://www.myhankos.com
この副印鑑を巡っては、預金通帳を窃取し、副印鑑の印影を電子的に複写して払戻請求書を偽造し、不正な支払いを受ける事件が度々発生した。その際の金融機関の払戻しの過誤を争った預金者の訴訟が提起されるようになるが、1998年(平成10年)前後の事件までは、印影の照合に過失が無いと認められた場合には、民法第478条を適用して金融機関の免責を認める判決が主だった。しかし、副印鑑から印影を偽造する手口が知られる様になり、以後は金融機関の側に厳正な印影照合と本人確認の責任を課して、手続きに過失が認められた場合には預金復元を命じる判決が言い渡されるケースが増えた。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

最新のコメント

この日記について

日記内を検索